GENってどんなブーツ

GENBOOTSの開発コンセプトの紹介。GENのフリースタイルブーツってどんなブーツ?

約30年以上フリースキーヤーに根強い支持を得ているのはなぜ?その秘密と歴史を探ってみる・・

近年スキーブーツもスキー板同様カテゴリー分けが明確になり「フリースタイルブーツ」というカテゴリーもしっかりと確立されるようになり販売店でもコーナーとして展開されるようになりました。

カービングスキー登場によって、多くのブーツは角付けがしやすいようにボトムアップされたソールになり、カカトが低くフレックスが硬いモデルが登場しました。

スキーも同様にビンディングの下にはプレートが標準化されよりオートマチックな操作性になり、傾けると曲がるというふうに昔にくらべスキー操作は簡単になりました。

きれいに圧雪されたバーンではとても気持ちよく滑ることができます。

ただし、この圧雪バーンでは有効なセッティングでも、コブやパーク・バックカントリーなどの不正地では威力が半減してしまいます。

なぜか?

凸凹の不正地では斜面変化によって身体か煽らることがよくあります、この時に全身を使ってショックを吸収する運動を行いバランスをとるのですが、フレックスが硬くカカトが低いブーツでは後傾になりやすい上にヒザを入れての吸収動作がとりにくいため、ポジションキープがかなり難しく結果後傾になってしまいスキーコントロールが上手くできなくなります。
バーン状況によっては非常に危険な場合も出てきますので充分に注意が必要です。

コブやパーク・不正地は、常にバーンの状況が変化するので、それに対応できるフレキシブルなフレックスやナチュラルなポジションをキープしやすいランプ角(つま先から踵までの傾斜角/ヒール角)のあるブーツが適しているのです。

フリースタイルスキーではスイングする動きや、ひねる動き、ピボット的動き、瞬間的に強い力を加えるなどの運動要素が多くあるため、このランプ角度(ヒール角度)のある基本設計がフリースタイルの動きに有利に働いています。これは普段の運動でもどんなスポーツでも素早い動きに対応する時など、常に踵を持ち上げて運動していることを想像すると理解しやすいのではないかと思います。

また近年では、フェイキーという後ろ向きで滑走するスタイルも大きくフューチャーされていますが結果的にそのフェイキーポジションもとりやすいという事になります。

このポジションは、どんな状況にも対応できる中間ポジション・・いわゆるナチュラルポジションということです!

ライダー達の滑りを見ても、その状況に対応して常にいいポジションをキープしています。

逆に言えば、ナチュラルなポジションにいないと刻々と変化する状況に対応できないということですね!

GENSKIBOOTS(RIDERS MODEL)は、長年の研究開発から導き出された「フリースタイルスキー」により最適でベストなライディングポジションがとれるよう、低重心設計を採用し雪面に近い敏感な足裏感覚を実現しながら、ランプ角及び前傾角度(調整可能)などがバランス良く設計されています。また、シーズン毎にライダーからの細かいフィードバックをダイレクトにブーツに反映することで、他では無かった「かゆいところに手が届くような」地味なアップデートから、面白いアイデアまでを忠実に実現していくことで、パークをはじめコブや悪雪・パウダー・地形変化など・・山全体を滑るためのブーツとして他には無いコンセプトでブーツづくりを行ってきました。

いくつか例にあげると・・

ブーツの中にあるアウターソール、このパーツもライダーの意見により硬いプラスチック製のものから、テストを重ねて世界で初めて衝撃吸収力のあるフレキシブルなエラストマー素材へと変更されました。実際にカカトを負傷するライダーも少なからずいました・・

当時はレーシングブーツ=最高のブーツというような風潮もあり、足裏はとにかく硬いプラスチックが採用される事がほとんどで感度を求めてタイムを出すためのブーツならいいのですが、私たちがパイオニアとして探求したのは今までには無かったフリースタイルスキー用の専用ブーツ・・

その真逆の発想で、身体にダメージがないようによりセーフティーにと頭を柔らかくして

ブーツの機能性や各ポイントについてプライオリティーを付けることで、

このフリースタイルスキーというカテゴリーにとって何が必要でどんな性能が必要か・・・!

幾度もトライ&エラーを繰り返しながら、ライダーと共に新たな答えを見つけていきました。

フリースタイルスキーブームの影響もあり、急速なライダー達のレベルアップとともに繰り出す技も進化、より大きなジャンプや難易度の高い技が求めらるようになり、一つのミスが大怪我につながるようになっていった事が、専用ブーツ開発に大きな影響を与えた事は間違ありません。

ライダー達が求める、より安全にパフォーマンスを上げる為に工夫してアップデートを積み重ねてきた結果、今のGENBOOTSが存在ましす。

また、新素材の積極的な採用・・植物油由来「Pebax®Rnew® 」などいち早く採用し新たな可能性を模索しました。

近年では、煩わしかったパワーベルトの脱着を簡単にしたハイパーベルトの開発など・・

見た目の変化はないように思うのですが、いざ履いて・使ってみると、やはりひと昔前のブーツとは全然違う使い心地の良さがわかります。

そして、この成熟されたシェルボデイにバッチリとフィットするインナーの開発です!

インナーは世界的に有名なINTUITION社とコラボレーションで開発した「THECORE」のシリーズです。一番のポイントは日本人の足型を研究し専用ラスト(足型)により、できるだけ全体的に均等圧になるように設計開発されています。

優れた熱成型能力・軽量性・保温力を合わせて抜群のフィット感を実現しました。

最新では待望のオートフィット対応の「CLONE/クローン」を開発!

より選択幅が広がり各個人足型や好みに合わせてインナーがセレクトできるなど、

現在も進行系でR&Dを繰り返し、より優れたモノづくりを継承しています。

最後になりましたが

ブーツの性能や機能と同等にこだわってきたのは、いち早くフリースタイルというカテゴリーに特化させ、ライダー達が求める個性的なカラーやデザインを積極的に取り入れ、「モノとしてのカッコ良さ」を追求し、早くからライダー専用のシグネチャーモデルを出すなど他にはないブーツをつくり出してきた事です。

その集大成が「RIDERS MODEL」をはじめとする「BLAKC LABEL」や「dotJP」など
個性やオリジナル性を大切にし、単純に性能だけではなく1つのモノとしての完成度を追及したものづくりが多くのユーザーに支持されたきた大きな要因の1つだと思います。

この様に、常にライダーの「声」に耳を傾けて改良を続けることで、初めてのフリースタイルスキー専用ブーツの開発・販売から30年以上立った今でも、トップシーンのライダー達の足元をしっかりとサポートすることができています!

これもユーザー皆さんに支えられての30年だと感謝しております。

国産スキーブーツメーカーとしては嬉しい限りです。

今後も皆さまに求められるスキーブーツづくりに精進してまいりたいと思います。